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2015-10-31

読売に気になる記事

 診療報酬が下がることは目に見えている。その内容が問題だ。今まで薬価のマイナス改定中心だったが、今回は本体の切り下げが検討されている。個人の薬局経営では処方箋の受付をやっていくのは赤字になり無理だろう。後発品のハードルを上げて、さらに門前薬局のハードルをもあげようとしている。これでは処方箋が院内に戻るのも時間の問題だ。とても無駄な在庫を増やす後発品導入を薬剤師会で協力したのに前回の改訂でさらに厳しくされた。そして今回もだ。近日に実施される消費税アップをも控えている。

もうやってられないと、店をたたむ所が多くなるだろう。薬局を継続したところでも、保険薬局はやめる所が多く出てくる。薬局の看板は、調剤をやらないといけない、やらないならば薬局の名前を掲げることはいけないと、まことしやかに言われている。しかし、薬事法では薬局の看板と調剤業務は別であり、一緒にやるのが理想としている。調剤という薬剤師にとって重要な仕事をすればするほど赤字が膨らむような制度を机上のプランでやる厚労省は何を考えているのか。

これでは、トップダウンで仕事をやらされている国家公務員の厚生局職員や地方公務員の薬務課職員は悪者にならなければならない。同じ資格の仲間なのに、敵対して行かなければならない時代になった。今後、薬局の看板を降ろして専門化を目指したらという声をよく聞く。しかし日本の法律では、厳密にはそれができないようになっている。漢方専門にすれば煎じ薬を中心にしなければならないが、実際には薬局製剤の範囲でやらなければならない。

薬剤師の職能は門が広いが、法の目が厳しい。漢方は歴史があるので明治政府がやったように完全につぶすわけに行かず、妥協点として残してあるが、スケールは西医のままでやっている。当然弁証と西医の効能との解離がありすぎる。それを承知の上と厚労省はグレーゾーンとして懐の深い面を見せてくれている。これは漢方界の大先輩医師である大塚、矢数先生たちの功労である。薬局漢方のために、民衆と接近できるクスリ屋に漢方を広めたことはノーベル賞にも値する。

専門家になるに、患者を正確に弁証し、的確な方剤を選び治してやることこそが、無駄な医療費を減らすことになる。検査料がなく、弁証だけで四診を診断する、決して漢方薬は高価なものではない。TVでやっているドクターGみたいに、店頭において弁証だけで病を発見でき、治療法もできる。症状、症候から病を見つける診療医学がもてはやされてきたが、漢方では2000年も昔から実践してきてる。日本政府は頭が硬くなかなか庶民的漢方を認めてくれない。

蘭学が入り、ドイツ医学が入り、導入するのは良いが、今までの漢方は古いものと捨ててしまう。温故知新という言葉を知らないのだ。漢方の一部である鍼灸が欧米ですばらしいと言われて、欧米でいいというならと再導入する日本政府の態度は、虎の威を借る狐と言われてもしかたがないだろう。一つの記事を読んで、怒りが沸々とわいてくる。以下に本日の読売記事を転載しておこう。

診療報酬下げ要求へ
財務省調剤薬局抜本見直し

財務省は30日、2016年度予算編成に向け、医療サービスの公定価格となる診療報酬團の引き下げを求めることを決めた。財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が同日公裏した提案
で、調剤薬局の報酬を抜本的に見直す方針を打ち出した。年宋に向けて厚生労働省との議論が本格化するが、日本医師会などは強く反発するとみられ、調整が難航するのは必至だ。(田中宏幸、大藪剛史)
 診療報酬は医師や薬剤師の技術料など「本体部分」と、医薬品や医療耕料の「薬価部分」からなる。市場価格が競争で安くなっていく「薬価」はマイナス改定が基本だ。「本体」そのものと、薬価と本体を合わせた「全体」がマイナス改定となるかが焦点となる。 「全体」がマイナス改定となれば、福田内閣の08年度以来8年ぶり、「本体」なら小泉内閣の06年度以来10年ぶりとなる。
 財務省は、民間給与が09年度から14年度まで6年連続で前年度割れしていることなどを踏まえ、医師などの技術料にあたる「本体」部分の診療報酬の引き下げを求める方針だ。
 「本体」部分の引き下げに向けて、財政審は調剤薬局での後発医薬品の使用割合が60%未満の場合に診療報酬の点数を減算し、薬局の収入が減るような仕組みを提案した。また、病院に
近い大きな薬局は高度な服薬指導ではなく、病院の処方箋に基づいた比較的単純な処方が中心だとして、診療報酬の点数を引き下げるよう求めだ。
 診療報酬は、患者と健康保険組合、国や地方自治体が負担している。診療報酬を引き下げると、国民の自己負担は軽くなるが、病院や薬局の収入は減ることになる。財務省は、診療報酬を1%下げると医療費が年4300億円減少し、国と地方の負担は計1660億円減らせると試算している。
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SEIROU

Author:SEIROU
薬師くすしのブログへようこそ!
昭和26年生まれの卯年。几帳面でだらしのないA型人間。アマチュア無線3級のラジオ老年だった。漢方家。薬剤師。2女1男の子供と4人の孫を持つ。自分の兄弟も同じ姉2人と俺の3人兄弟。
最近両親を亡くし長老になってしまった。
E-mail oosoneseirou@gmail.com

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